
前回は「ムービーハッカソン」についてお話ししましたが、今回は「何故福井で映画を撮るのか」ということです。
「ムービーハッカソン」は「福井駅前短編映画祭」がなければ生まれることのなかったプロジェクトです。短編映画祭があることは、そしてそれをエキマエの映画館で開催することは、とても意味のあることです。
何故なら、福井には「一般館」と呼ばれる地元資本の映画館(スクリーン数)と「シネコン」のスクリーン数の割合が、全国平均95:5のところ、70:30という数値で、その30がすべてエキマエに集中しているからです。地元企業が映画館を運営しており、ちょっと前までは60:40という割合でした。
駅を降りたら一般館がある、という風景は、結構なくなってきている風景でもあり、だからこそ福井は映画に対して興味を持っている方が多いのです。事実、「ムービーハッカソン」でエキマエを撮影していても、邪魔することなく、怒られることなく、「いつ観れるの?」、「がんばって」と声をかけられています。

このように、地元が映画に対して寛容な地域であり、地元の応援があるからこそ、映画制作は全うできるのだと、つくづく思います。東京から「ムービーハッカソン」に参加された監督さんや役者さん、スタッフさんが口にします。「福井はなんて優しいんだろう」と。
そうした土壌を作っていくことも、「ムービーハッカソン」の目的の一つでした。それは、いろんな方が福井で映画を制作したいというときに、きちんと受け皿として街が寛容になってくれることが大事だと思っていたからです。
加えて、エキストラや制作スタッフも「ムービーハッカソン」を通じて映画作りに携わることで揃ってきています。だから監督と脚本だけ持って福井に訪れても、映画作りができる“場”を作ってきました。
私たちの団体のスローガンは「福井を映画の街に」です。いろんな方が福井で撮影してくれる、撮影しやすいロケ地、そうした街を作っていきたいと思っています。今年も「ふくいムービーハッカソン」は始まります。3日間で7本という無茶苦茶なスケジュールですが、愉しんでいきます。
そんな無茶苦茶な現場を体感することも可能ですのでご連絡くださいね。
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